会社ごっこしたがる経営者たち。だけどそこには何の哲学もない

会社ごっこしたがる経営者たち。だけどそこには何の哲学もない

他の業界のことはあまりよく知らないんだけど、ソフトウェア業界には結構“会社ごっこ”してるなって会社が多い気がする。たぶんビジネスモデル的に売上をつくるのが容易で、従業員を増やしやすいからだと思う。

でも実体に見合わないような会社ごっこって、結局は経営者の自己満足だけだし、何の哲学もないんだよね。きっと。

 

会社ごっこしたがる経営者

経営者になることに夢を持つのは別にいいと思う。一念発起して会社を立ち上げたのなら「立派なオフィスを構えたいな」とか「大きい会社にしたいな」とか考えるだろうし、夢は行動力にもつながる。

でもそういう経営者の夢って、自分本位なものと、社会のことや社員を巻き込むような複数人で共有できるものの二つに分けられると思う。

だいたい自分本位な夢を持つ経営者は、会社を立ち上げてある程度売上がでるようになると、会社ごっこをするようになる。

 

そのオフィス、その事務員、本当に必要ですか?

会社ごっこって何なのか? って話だけど、不必要に立派なオフィスを構えたり、不必要に若い女性の受付兼事務を雇用したり、不必要に社員に肩書・役職を与えたりとか、そういうこと。

要はドラマとか映画なんかで出てくるような、分かりやすい会社像だ。

こうした要素が悪いわけではないんだけど、問題なのは“実体に見合わない”というところ。中小ソフトウェア業界では、システム開発をするにも自社内開発よりも客先常駐する割合が高い(もちろん全ての会社がそうではないけど)。だからいくらオフィスが立派だとしても、客先常駐している社員にとっては、あまり恩恵を受けれないのである。

社内請負の開発が多数という場合でない限り、個人的にはオフィス投資ってそこまで必要ないと思っているし、そうした予算はもっと有益なことに回した方がいいのでは? と感じてしまう。

だから会社ごっこしている経営者って、結局は先に説明したような一般的な人がイメージする会社像に憧れを持っているだけ。たぶんそう。

 

採用戦略には利用できるかもだけど・・

ただ戦略として会社ごっこをしている会社があることも理解している。

ソフトウェア業界は人材不足が著しくもあるので、中小企業だとしても、あの手この手をつかってエンジニアを採用しようと躍起になっている。

そこで採用戦略として役に立つのが、会社ごっこの中に含まれる、立派なオフィスや若い女性事務員という要素。確かにそんな会社で面接を受ければ、なんかいいかもって思うよね。

でもちょっと待ってほしい。先にも言ったとおり中小ソフトウェア企業は、社内で仕事をするよりも客先常駐で開発支援することが多い。だから会社ごっこに魅力を感じて入社しても、夢見るような会社ごっこの中で自分が働けるわけではない。所詮会社ごっこなんて”はりぼて”でしかないし、入社前のイメージとのギャップにがっかりする人も多いんじゃないかな。

それに経営者にしても、はりぼてを利用して技術者を集めているんだから、そこには戦略はあれど哲学みたいなものが欠如している。そんな姿勢だと本当に大切なものを見落としてしまったりするので要注意。

 

脱オフィスでもいいのでは?

社内への投資は必要なものに必要なだけ予算を回すのが理想の形だ。経営者の会社ごっこ欲のために、社員がつくった売上げを無駄に使ってはいけない。

オフィスにしろ、人件費にしろ、会社経営をしていく中の支出としては大きなウェイトを占めることになる。個人的には100%客先常駐のような形態をとっている会社であれば、オフィスさえ必要ないとも思っている。

顧客との信頼が高まって社内請負案件が生まれたり、自社製品を開発するってなった段階で大きなオフィスを借りればいい。人も増えてくれば立地も気にするべきだろうし、事務的な仕事も増えるから、その時に事務員なりバックオフィスを担当できる人を雇えばいい。

状況を判断して適切な処置を施すことも経営者にとっての大事な能力である。

 

それに昨今は業務効率化の一環でテレワークなんかを推奨する動きもあるし、脱オフィスという考え方も広まっている。会社ごっこしている経営者は、今一度その必要性について考えた方がいいんじゃないかな。

 

おわりに

あくまで中小ソフトウェア業界に限った話だけど、会社ごっこをしたがるような経営者は結構多い。でも実態に見合わないような会社ごっこなんて、本当に必要がないのだ。

限りある経営資源なんだから、経営者の欲を満たすために使うのではなく、社会や社員を巻き込んで、だれかと共有できるような夢に投資したほうが、よっぽど価値があり、社会的意義が生まれる会社になる。少なくとも僕はそう思っている。

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