(SES界隈の話)SEが現場を抜けると交代要員を出してくれと言われるけれど・・

(SES界隈の話)SEが現場を抜けると交代要員を出してくれと言われるけれど・・

うちの会社はソフトウェア企業であるが、個人情報や機密情報保護の観点から、お客様先に常駐してシステム開発をすることが多い。

そのように客先常駐としてお客様先のシステム開発支援をしていると、所属のSEが現場を抜けるとき、交代要員を出してほしいと言われることが往々にしてある。もちろんプロジェクト側の都合によって(規模縮小など)で契約を打ち切られる場合はその限りではない。あくまで技術者の本人都合や自社都合の場合のみだ。

自社の技術者を客先に入れているソフトウェア企業としては、頭の痛い話ではあるだろう。今回は交代要員を出せ問題について、書いていきたい。

(個人的な思いが多分に含まれるため、当記事はキーシステムのHPではなく、当サイトに掲載することにした) 

 

交代要員を出してほしいという気持ちは分かる

もし逆の立場だったら・・と考えると「交代要員を出してほしい」と言いたくなる気持ちは分かるし、僕だってそうした発言をしてしまうだろう。技術者が抜けることによって、そのSEが担当してたシステム開発が滞ってしまうからだ。属人化されたシステムであればなおさらのことだろう。

特にプロジェクトの遂行中であれば、人手が減ることで工程遅延をおこし、エンドユーザーに迷惑をかけてしまうことにもなる。別メンバーで対応するにしても、技術者一人あたりの負担は増えるばかりで良いことなんて一つもない。

 

義理として交代要員を見つける努力もする

技術者を出していたソフトウェア企業としても、本人都合や自社都合で技術者を抜いてしまうことには負い目もある。この業界は持ちつ持たれつな関係もあるので、交代要員を出すよう最大限の努力はする。

他プロジェクトに入っている技術者で抜けられそうな者はいないか探ったり、パートナー企業に連絡して技術者を出してもらえるようお願いしたりする。ただ業界全体で慢性的な人手不足に陥っているため、そう簡単に交代要員など出てこないのが実情である。

タイミング良くお客様に提案できる技術者がいたとしても、スキル面が見合わなかったり、金額面で折り合わないことも多い。申し訳ない気持ちはいっぱいあるのだが、現実としてはタイミング良く技術者を交代できるわけはなく、必死に謝るしかない。

 

契約上交代要員を出すことは定められていない

謝って済む問題なのか・・という話だが、技術者を出しているソフトウェア企業は多くの場合、上位のお客様との間では「派遣契約」「準委任契約」という契約形態を締結しているため、瑕疵担保責任も負わなければ、交代要員を出さなければならないという取り決めなどないのだ。

時には「最悪現場を抜けるなら交代要員を出すのが条件」と言われることもある。これは完全に契約を無視した話であり、ある意味脅迫めいている。もし技術者がうつ病などの精神疾患を患っていたのなら、さらなる健康悪化を招く前に対処しないと、使用者の責任問題にまで発展しまうのだ。

ただ先ほどから説明しているように、自社の技術者を抜くことは申し訳なく思っているし、この業界は持ちつ持たれつの関係性が大事なので「契約上そんなこと定められていませんよね」と突っぱねることも難しい。とにかく交代要員を提案できない以上、謝るしかないのだ。

 

お客様都合での技術者リリースは何の保証もないのはなぜか

ただし一つ思うことがある。

冒頭にも申したが、プロジェクト規模縮小などの要因にて、お客様都合で技術者をリリースする場合には、何の保証もない。「交代要員を出してほしい」と言うなら、次の「プロジェクトも見つけてください」とも言いたくなる。

まぁ次のプロジェクトをお客様が見つけるなんてことも、契約書上のどこにも書いていないため、実際にそんなことを言うのはお門違いなわけだが。

ただ発注する方、発注を請ける方といった関係性はありつつも、持ちつ持たれつの関係なので、お互いにフェアにできればと思う。「交代要員はいませんか?」と言われることは何の問題もないが、「交代要員を出してもらうまで、抜くことはできない」とまで言われると辟易してしまうのだ。

 

おわりに

交代要員を出せ問題はお互いの立場もあるので、そう言いたくなる気持ちは痛いほどよく分かる。そして交代要員を出せない結果となると、本当に申し訳なく思う。お客様との関係性は大事にしたいし、できれば交代要員を出したいのだ。

もし交代要員を出せ問題に巻き込まれたくないのなら、自社プロダクトの開発をするなり、受託の仕事を増やしていくのがよいのだろう。きっと。

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