中小企業は大企業とはまったく別の存在意義をもつべきである

中小企業は大企業とはまったく別の存在意義をもつべきである

うちの会社は現在25名ぐらいの規模。中小企業基本法によると、サービス業は資本金5000万円以下・従業員数100名以下で中小企業との定義があるようで、うちの会社も立派な中小企業というわけだ。

社会のすみっこの方で、ひっそりと社会を支えている微力な存在である中小企業だが、大企業のスモール版というわけではなく、大企業とはまったく違う”あり方”でいなければならないと思っている。

中小企業としての存在意義や、大事にすべきことについて書いていきたい。

 

社会を創る大企業

まずは大企業という存在について・・・

大企業は資本主義経済の中で利益を追求し、大型合併も繰り返しながら、どんどん肥大化していっているし、世の中の仕組みを構築するほどの存在となっている。

大企業が行う生産活動は“世の中にとって”正しいか正しくないかではなく、“資本主義経済として”正しいか正しくないかだ。もちろん大企業が行う社会貢献的な事業にはすごい意味があるんだけど、そうした慈善的な事業を行えるのも、本業にて圧倒的な利益を生み出しているから。

大企業が行うことは正論であり、大企業は社会を創る存在となっている。それにテレビCMでも某建設企業なんかは「地図に残る仕事」というコピーを前面に出したりして、仕事に対して壮大なテーマを設けている。

そうした偉大な事業の一員になれるのはロマンがあるし、働くことの意義や、やりがいもひとしおだろう。それが大企業で仕事をすることのメリットでもある。

では中小企業の存在意義はなんなのだろうか?

 

人を創る中小企業

中小企業が大企業のまね事をしたところで、できることの幅は限られている。もちろん中小企業にも地図に残る仕事はできるんだけど、何百人、何千が一挙に集まるような壮大なプロジェクトの一員というわけにはいかない。

あくまで個人的な考えではあるが、大企業が資本主義経済の枠組みの中で社会の正論を創り上げるような動きをとるのであれば、中小企業はもう少し人に寄り添った存在でなければならない。・・と思っている。

 

生き方の選択先のひとつとして

成熟した社会を迎え、経済的に豊かになった僕たちは生きることに必死な時代から、どう生きていくかを考え、悩めるまでの余裕がでてきた。

※貧困問題は昨今話題になっているが、今回のテーマとは少々別問題のため、割愛させていただく。

 

「どう生きていくか」という問題になると、やはり生活の大部分を占める仕事という要素は無視できない。そして生き方の選択として、自身が身を置くことになる会社という存在は重要になってくる。

中には大企業にて大きなプロジェクトに参画し、社会を創っていくことに喜びを感じる人もいるだろう。ただ世の中そうした人間ばかりではないのも事実。

大人数の中の一人としてプロジェクトに没頭するよりも、もう少し自分自身の表現を追求するというか、もう少し狭い範囲で何ができるのかを考えたり、そうしたことに働くことの意義を求める人もいる。壮大なテーマなんかじゃなく、もっと小さくても尊いテーマを求める人たちだ。

そうした人にとって、中小企業という存在は、自分を表現する場所として、自分がやりたいことを実現する場所として、とても大事になってくる。というかなってこなければならない。

 

選択できる自由

中小企業の数は、大企業に比べて無数に存在する。単純な企業数という数字で見れば、世の中の99%は中小企業となり、その数にして300万社以上あるという。

そしてそれぞれの会社で異なった理念を持っていて、考えていることも違う。でもだから良いのだ。

 

働く者は自分の考えに近しい中小企業を選択する自由が生まれる。職業選択の自由があれば、会社選択の自由だってあるのだ。

そして企業とともに、自分自身も成長していき、夢を実現する。中小企業は社会のために存在すべきというよりも、身近な誰かのための会社でいいんじゃないかな。それが理想だ。

 

100%合理主義ではいけない

ただ忘れてはいけないのは中小企業とはいっても、戦うフィールドは大企業と同じ資本主義経済の枠組みの中である。つまり利益を出せなければ会社として存続できなくなるということ。

ただ中小企業が人に寄り添うべき存在であろうとするなら、100%合理主義だけではいけない。時には人間くさいことだって必要になるし、一見すると意味のないようなことだってしてもいい。

利益至上主義でなく、そこで働く人のためを思った行動をとらなければならない。逆に経営者という立場であれば、社員の顔と名前が絶対に一致するはずだし、経営者自らが採用判断も下しているだろうから、気持ち的にも半端なことはできないだろう。

でもやっぱり資本主義経済の中で生産活動をするかぎり、利益追求も忘れてはいけない。言いたいのは丁度いいバランスを見つけて、人を育て、社会にとっても微力ながら良い影響を及ぼす存在でいようということ。

 

おわりに

中小企業と大企業、どちらが良いとか悪いとかの話ではないんだけど、中小企業を経営する立場にある者としては、大企業とはまったく別の視線を持たなければならないと思う。

社会の正論と、人が豊かな営みをしていく上での正しいことは違うのだから。内の会社もイチ中小企業として、その”あり方”としては、できるだけ人に寄り添った存在となっていきたいものである。

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